髪を梳いて
思いのほか、
毎日はきちんときちんとすぎていく。
良いお年を と言葉を交わして手を振って別れる
どう考えても波乱の2018年がどっしり構えて私を待っている
踏ん張りどころ、こんなところでくるのか
RPGだったら、セープポイント、多分、今。
悲しむということは本当に体力のいることだ
あまりのエネルギーの消費に、弱音をいう元気もない
気づくと私は誰にも弱音を吐けなくなった
あまりにも冷たい人間なので
他人の甘えも弱音も愚痴も全部面倒で
他所でやってくれと思いながら
きっと自分も同じこと思われてるんだろうなと思って
やっぱりなんだって心の中にしまっといたほうが楽じゃん
好意的な感情は持て余すのでついつい口の端から出る
髪を梳かす
忘れそうなことを忘れたくないなと思う
今だって暗闇の中から爪が床を擦る音や
ご機嫌が地面を叩く音
寝ぼけて小さく鳴いた声が聞こえてくるんじゃないかと思って
相変わらず気配ばかり探して空気を吸ったり吐いたりしている
とうとうこの家にいる理由も何にもなくなったな